理想のキハダ竿とは?と聞かれると…一概には言えませんが、僕は魚を浮かせられる力があって、置き竿にした時にも仕掛けを安定させられるしなやかさがある竿がいいと思っています。浮かせられる、というのはパワーがある、ということですが、近年、相模湾をはじめ各地に回遊するキハダは30kg以上が当たり前、60〜70kgは珍しくなく、100kgまで視野に入っているうえ、ビーストマスターMD6000などリールも強くなっていますから、竿に求められるパワーは以前よりも高いレベルで、理想という意味で言えば、上限は未知のレベルとなります。
その中にあって、新しいバンディットキハダは98kgのキハダを釣り上げた実績を持つ23アルシエラキハダの調子設計を踏襲、十分にファイトできるパワーを持つキハダ専用竿に生まれ変わっています。また、置き竿時にも仕掛けの跳ねを押さえ喰い込みを促す穂先のしなやかさも前モデルから進化した点です。穂先がしなやかですから、キハダはもちろんカツオ釣りにもおすすめできます。
ベイトモデルは170と190。170は手持ちでアタリを待ち、スタンディングファイトで挑むショートモデルです。自分はテストで30kgクラスのキハダを掛けましたが、十分にファイトを楽しんで寄せてくることができました。
190は置き竿よし、手持ちよし、といったモデルで170より若干曲がり込む調子に仕上がっています。それなりに重いリールを使うキハダ釣りでは竿を持ち続けるのが大変で、とくに置き竿になりがちですが、探見丸に反応が映ったときや、反応に先回りするときは竿を持って挑みたいもの。このように基本的に置き竿、肝心なときは手持ちで使えるのが190。キハダを掛けた後のファイトでも手持ちと置き竿、好きなほうで楽しんでいただければと思います。
S210はライブベイトとも呼ばれるイワシのフカセ釣りとエビングに対応するキハダ専用スピニングモデルです。2.1mの全長はキハダとパワー勝負ができ、かつ、船下に入られたときにも対処できる適切な長さといえます。また、ラインが絡まないように穂先に張りを持たせているため、フカセ釣りにありがちなライントラブルが少ないのも特徴。もし、竿が強くて体力的にきついと感じたら、ドラグを緩めてキハダの引きをいなしつつファイトを楽しんでください。