オシアジガー リミテッド (スピニング)

【2人の名手の最新ジギング論】2023 オシア ジギングシリーズ 実釣解説　鈴木斉 × 山本啓人

【ジギングロッドは進化する】2022SS オシア × 玄界灘ジギング 鈴木斉・山本啓人【オシアジガーリミテッド】

【22SS新製品 オフショア】オシアジガ―リミテッドスピニング / 鈴木斉【シマノオンラインフィッシングショー】

ブランクスに求めたのは、青物や回遊魚との対峙においてジグを正確に操れる高いレスポンス性能。しかしレスポンスを重視するあまり高反発にすればアングラーの負担が増え、低反発にすればジグを動かしにくいというジレンマも存在する。オシアジガー リミテッドはそんな常識を打ち破るべく、「超高出力&ストレスフリー性能」を徹底的に追求。全身が曲がるブランクスは少ない力で強大な反発力を生み、少ないモーションで高効率にジグを操ることが可能。まさに低燃費感覚とも言うべき次世代ブランクスが、スピニングジギングならではのスピード感あふれるジグアクションを意のままに演出する。

高強度・高弾性素材M40Xを採用し、シリーズ最高レベルまで高弾性化されたブランクスは、一見フルソリッドと錯覚するほどの細径に設計。しかし細径化されたブランクスは物理的にネジレやすく、不快なブレ・パワーロス・強度低下などが生じやすい。そのデメリットを打破したのがスパイラルXコア+ハイパワーX。単に素材に頼るだけでなく構造をビルドアップすることで、シマノにしか実現できない高次元のブランクス性能を達成。高弾性&細径ブランクスの利点をフルに活かし、魅惑的なジグアクションとストレスフリーのジギングフィールを両立。

スムーズな曲がりが求められるジギングロッドは、段差のないシンプルなテーパー設計を採用することが一般的。しかしオシアジガー リミテッドは、禁断とも思える多段テーパー設計を採用。ティップ・ベリー・バットの各セクションを例えると、指先・手首・腕のようにそれぞれに役割をもたせている。ティップは繊細で、ジャークのタイミングを把握しやすく、身体への負担や衝撃を緩和。ベリーは、あらゆる負荷を絶妙に受け止めて、ティップとバットの双方へ力をスムーズにインプット&アウトプット。バットは鋭い反発力を生み出し、ジグを正確に跳ね上げて魅惑的な泳ぎやフォールアクションを演出する。これら計算されたテーパーこそが、まさにストレスフリーを支える設計の妙。

フルホールディングシートは、ロッドと手の一体感を追求したこだわりの段差レス設計。握り込む、手のひらに乗せる、2～4フィンガーなど握り方を問わないばかりか、フードのポジションを「S」（6000番以下）または「L」（8000番以上）に設定することでリールサイズの大小にも対応。違和感なく手に吸い付くようなフィット感は水中の変化を余すことなく伝達し、ガッチリと決まるグリップが渾身のジャークやパワーファイトをサポート。

これまでのスピニングジギングは、ジグをよく動かせるロッドは硬くて疲れやすい、逆に疲れにくいロッドは反発が低くてジグが動きにくい、というのが一般的でした。でも今回のオシアジガー リミテッドのスピニングはそれを良いところ取りで両立した、究極のロッドになっていると思います。

見た目は細身のブランクスでありながら、メリハリが効いたロッドアクションが特長です。ジグをティップで捕まえて、ウェイトをロッドにしっかり乗せて、バットの粘り腰でパーンっと弾くことができる。しかも、魅力的な動きを出すために必要十分な初速をともなって弾き出すことができる。とても出力が高い印象のブランクスです。入力した力が素直に返ってくる、もしくはそれ以上の力で反発してくれる感じなので、アングラーも無駄な力を使うことなく、意のままにジグを操ることができます。ティップからバットまで、すべてがしっかり機能的に連動してくれるので、ワンピッチアクションの一連の動作を流れるようにスムーズに行うことができます。

深場であってもジグを横方向に飛ばしたいと思ってジャークすれば、ロッドが反応してしっかりジグを飛ばしてくれます。細かい誘いを展開したいと思えば、しなやかなティップがそういった動きの演出を助けてくれる。潮の変化も感じやすいので、細かい状況変化に対応したアプローチを繰り出すことができますよ。

魚を掛けてからはティップからベリー、バットへとスムーズに荷重が移行していくので、ブランクス全体で魚のパワーを受け止めることができます。無駄な力を使うことなくグイグイ寄せることができるので、とても楽にファイトを展開することができます。

フラッグシップモデルならでは高級感、質感も十分です。スパイラルXコア、ハイパワーX、ナノピッチなどの搭載はもちろん、ガイドシステムも最先端。なかでも注目してもらいたいのはリールシート。段差がないので、釣っていて痛くなったり、握りにくかったりということが大幅に解消されています。リールサイズに応じて装着法を変更できる工夫もされています。なかなかよく考えてられていますよ。さまざまなサイズのリールを装着してもフィット感がよく違和感がとても少ないので、ストレスなくジャークを続けられます。さすがフラッグシップ、という完成度だと思います。

オシアジガー リミテッドのスピニングバージョンは、ブランクスを軽く、細く、強くすることによって、アングラーの肉体的な疲労を抑制しながら、操作性をこれまで以上に高めたロッドです。スピニングでのジギングは疲れるし、アクションも単調になりがち。こうした印象の強いスピニングタックルでのジギングを変える、まったく新しいロッドです。

最大の特長は多段テーパーの採用。これによりロッドの各セクション、ティップ、ベリー、バットといったそれぞれの部分が、きっちり仕事をしてくれます。今までのロッドは、どうしても綺麗な曲がりやテーパーを求めがちでした。今回の多段テーパーの採用は、常識外のことをシマノテクノロジーで実現した、とも言えますね。

ティップは無駄にジグを弾きすぎることなく、しっかりジグウェイトを乗せてからベリーに伝えます。ベリーはティップで受けた力をバットに伝え、バットで溜め込まれたパワーをティップに戻します。弾く強さ、弾く速度をしっかり制御できるので、ジグのスライド幅を自在にコントロールできます。

ジャークによる一連の動作がとてもハイアウトプットなことにも注目です。入力された力を、出力を上げて出すというイメージです。アングラーが入力した力を、ロッドが出力を上げて出してくれるので、アングラーはそれほど力を使わなくても、しっかりジグを動かせる。疲れを抑制してくれるので、楽にジギングを楽しめます。ストレスフリーで疲れにくいので、1日集中して釣りを楽しめます。ロッドが仕事をする部分を増やして、アングラーに掛かる負担を軽減した、という印象ですね。

ブランクスは一見してフルソリッド？と思うほど細い。これだけの細径でありながら、高出力を実現できているのは、やはりスパイラルXコア、ハイパワーXの恩恵があるからこそ。加えて、採用されているM40Xという高弾性カーボンの力も見逃せません。ただ、これまでの高反発、高出力のロッドはアングラーへの負担が大きく、疲れやすかったり、ジグが動きすぎて操作しにくかったりすることがありました。こうした欠点をブランクスを細くすること、多段テーパーを採用することで、高反発素材のいい部分だけを残したロッドに仕上げることができた、というわけです。

アイテムごとにジグの操作性やアングラーへの負担を考慮してレングスを少しずつ変化させ、テーパーも変えています。スーパーディープでのカンパチゲームなどを除き、ドテラのヘビーな釣りも含めて、近海のほとんどすべてのジギングゲームに対応できるラインナップです。